なぜブログを書くべきなのか

「なぜブログを書くべきなのか、ブログを書くとどのような良いことがあるのか」という問いに対してはさまざまな答えがあると思います。
今思いついたものだけでも

  • ちょっとうろ覚えになっていることをブログにまとめることで、思考が整理できる
  • 仕事につながる、自分をプレゼンするツールになる
  • WordPress や MovableType 等の勉強になる
  • 書く習慣をつけることで、文章がうまくなってくる

などでしょうか。
アフィリエイトバナーを貼っているのであれば、ちょっとしたお小遣い稼ぎにもなるかもしれません。

しかし、この記事は元々「Web業界への就職を目指す」Webスクールの授業の時に話した内容をそのままテキストに起こし、一部追記したものですので、基本的に「仕事につながる、自分をプレゼンするツールになる」という部分に焦点をあてています。

建築家「フランク・ロイド・ライト」が仕事を得るためにやったこと

フランク・ロイド・ライト

私が尊敬しているアメリカの建築家で、フランク・ロイド・ライト という方がいます。
プレーリー・スタイル(草原様式)とよばれる大地と一体化したスタイルで一世を風靡した方ですが、彼にも全くといっていいほど仕事がなかった時代がありました。

新しい顧客を獲得するため

そんな時、彼の3人目の妻オルギヴァンナは彼が再び建築家として活躍できるよう、以下のことを彼に実行させました。

建築に関する記事と自伝の執筆を勧めた

これは、ライトの名前を売るため特に重要な役割を果たしました。
「自伝を読んだ人は、必ずライトに自分の家のデザインを頼みたくなる。」そんな本を書かせたのです。

弟子を取らせた

これは「タリアセン・フェローシップ」と呼ばれました。

これを現代に置き換えると

これを現代に置き換えると

これを現代に置き換えると、例えば以下のようなことができると思います。

積極的に講演する

以前、WordPress で フリー写真素材 :: Free.Stocker というサイトを作ったときに学んだことをまとめて WordPressでWebサービスを作る方法 という連載記事をブログに書いていたおかげか、2011年9月の WordCamp KOBE で公演しないかと声をかけて頂けました。

声をかけていただけるのは嬉しかったのですが、ボランティアで交通費も自分持ちで東京から神戸まで行くかどうか、決断を迷っていました。

最終的に行くことにしたのは、Facebook にこのことを書いたら特に関西方面の友人達から熱心なコメントを頂いたことと、フランク・ロイド・ライトの話を思い出したことによるものでしたが、結果としては講演に行くことで他の講演者の方とゆっくり話す時間ができたり、自分のファンが増えたり、Croppy の宣伝にもなったりと、良いことがとてもたくさんありました。

ブログなどで自分が知っていることをシェアする

いきなり自分史を書くというのはいろいろな意味で現実的ではないかもしれませんが、ブログを書くだけなら誰でもできるはずです。

しかし、Web関係のブログを書こうと思っても「自分には書くことがない」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
そういう方でも、「最近学んだこと」を書いたり、何か問題にぶち当たってそれを解決した時(特定のブラウザで CSS や JavaScript が動かないとか)を解決した時に、ブログにその方法を書いておけば他の方が助かるのはもちろん、自分でもあとで助かることはたくさんあると思います。

例えば、ウェブル というブログはそういった記事をこまめに書くことで伸びているブログですし、最近は JavaScript 等のエンジニアの方の間で hamalog とよばれる「○○でハマって、それをどう解決したか」をメモしておくブログを書かれている方もいらっしゃるようです。

こちらの記事も参考になるかもしれません。

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○○に関してどう考えているか

資料では「デザインに関してどう考えているか」になっていますが、別にデザインでなくても、自分の専門分野や書きたいことで良いと思います。

このブログも含め、色々な方のブログを見ていると、手っ取り早くアフィリエイト収入を増加させたいのであればまとめ記事や、専門性が低く誰でも楽しめる記事を「書く」というより「まとめる」感じで作っていったほうが良い気がしています。

逆に、Web業界への就職に役立てたいとか、フリーランスとして知名度を向上させたいということであれば、まとめ記事や紹介記事よりも、自分の考えをまとめ、狭く深いテーマで記事を書いたほうが良いと思っています。

スルースキル

自分の考えをブログに書くと、たまに はてブ のコメント欄が荒れたり、批判コメントやメッセージをわざわざ送ってくる方もいます。
例えばブログに載せていたソースコードのバグを指摘して頂いたり、明らかな誤りについて指摘して頂いた場合は指摘に感謝して修正すべきだと思いますが、中には単なる自分の考えを押し付けようとしてこられる方やただの揚げ足取り、中には人格批判のようなメッセージを送って来られる方もいるそうです。

ブログを書き始めたばかりの方を見ていると、そういった批判に対し、落ち込むなど過剰に反応しすぎる方が多いように見受けられますが、基本的にはスルーで良いと思います。

また、炎上というのは必ずしも悪いことばかりではありません。
例えばこのブログの場合、文字詰めについて本気出して考えてみた という記事を書いたときにはてブのコメントが賛否両論で炎上し、結果として 2,000 を超えるはてブが付いたのですが、そのおかげでブログが有名になり、ネット上でも Web 関係の懇親会でも声をかけていただけることが増えました。

ブログの管理人の方の中には、はてブのコメントを見て落ち込んでおられる方もいらっしゃるかもしれませんが、一般の方はわざわざそんなところまでは見ないものです。

まとめ

私がこのブログを書き始めたのは2010年の9月末です。
それまでは、「私が知っている程度のことは皆知っているだろう」と思っていたのと、筆不精で文章を書くのがとても面倒だったので、Web 技術や Web デザインに関することはブクマしたりツイートするだけで、特に記事を書いたりはしてきませんでした。

しかし、実際に書き始めてみると、最初の1ヶ月はほとんど反応ありませんでしたが、知らないと損する賃貸マンションの探し方 という「良い賃貸物件を見つけた帰り道の電車内で、暇つぶしに iPhone で何気なく書いた記事」が Twitter、はてブで話題になり、読者の方が増えたおかげか、その後 Web 関係の記事を書いた時も話題になるようになりました。
本当に、何がきっかけで話題になるか分からないものです。

実は、このブログを書き始めた頃までは2011年も会社員として制作会社などで働こうと思っていました。
しかし、ブログ経由で直接お仕事を依頼されることが増えてきたのと、このブログを読んでいた方から Web スクールの講師の仕事を紹介していただけたお陰で、今年からフリーランスとして働くことができるようになりました。

今はまだブログを書いていなかったり、書くのが面倒になって放置されている方も、意を決して1日30分とかブログを書く時間を決めて書き続けてみると、色々と良いことがあるかもしれません。

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フランク・ロイド・ライトのエピソードはこの DVD の第2章より

 

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