Photoshop CC 2014は「以前の環境設定を引き継いだか」によってレイヤースタイルなどの挙動が異なる

この記事は、Adobe Photoshop CC 2014 に関する注意点です。 複数の制作者がこのことを知らずに共同で制作している場合や、いつもと違う PC で Photoshop CC 2014 を使用する場合、レイヤースタイルやカラーマネジメントなどで問題を起こす可能性があるため注意が必要です。

また、Photoshop に関する本を執筆されている方も注意が必要だと思います。


前回、Webとカラーマネジメント という記事で「Photoshop CC 2014 では、プロファイルで Web を選択すると『このドキュメントでカラーマネジメントを行わない』が初期設定になっている」ということを書いたところ、フロントエンドエンジニアのこうめさんから「Photoshop CC 2014で、プリセットを Web にしてもカラープロファイルが有効になっている」というリプライを頂きました。

私もこうめさんも、Photoshop CC 2014 かつ最新版を使用しているにも関わらず、「新規」ダイアログで同じプリセットを選択してもカラープロファイルの設定が違う状態です。

一瞬なぜこのような現象が起きるのかわからなかったのですが、実は Adobe Photoshop CC 2014 では、レイヤースタイルダイアログで「グラデーションオーバーレイ」などの設定が「Photoshop CC 以前の環境設定を引き継いだ場合」と「新規インストールした場合」で異なります。

Photoshop CC 以前の環境設定を引き継いだ場合 は、Photoshop CC 以前と同じようにブラックからホワイトのグラデーションに、

新規インストールした場合(Photoshop CC 以前の環境設定を引き継いでいない場合) はグレーからホワイトのグラデーションになります。

「新規」ダイアログのカラープロファイルが異なるのは、これと同じ理由だと考えられます。


追記: さらにややこしい事に、環境によっては「新規」ダイアログのカラーマネジメントは「なし」で、グラデーションオーバーレイは「ブラックからホワイト」になるケースもあるようです。 command + option + shift キーを押しながら Photoshop CC 2014 のアイコンをダブルクリックで起動し、設定をリセットしたらグラデーションオーバーレイは「グレーからホワイト」になったそうです。