iPhone 7がUSB Type-CではなくLightningを採用した理由の推測

Moxbit に以下のような記事があったので、それに関する私の考察です。

【賛成?反対?】『iPhone 7』は、Lightningを廃止してType-Cを採用すれば良かった - Moxbit

以下に書いていることは、あくまでも私の推測であり、Apple社が発表した訳ではないのでご注意ください。

私も、「iPhone 7 は Lightning ではなく USB Type-C を採用した方が良いのでは」と思ったのですが、いろいろ考えるとそれも難しいのかなと思っています。

それは「Dock コネクターから Lightning コネクターになった経緯」です。

Dock コネクターから Lightning コネクターになった経緯

よく言われるのは「Lightning コネクターには特殊なチップが埋め込まれており、アクセサリーメーカーは Apple にお金を払って Made for iPhone の認証をもらわなければ発売できない。これは Apple の新しい利権である」という感じです。

しかし、Made for iPhone が必要になったのは、単に Apple が利権が欲しかっただけでなく「粗悪な Dock ケーブルのせいで iPhone の発火・爆発事故が起きた」のがきっかけだと思っています。

参考: 殺人スマホ充電ケーブルの恐怖 - 日刊サイゾー(2013年の記事)

Lightningコネクターの代わりにUSB Type-Cを採用するとどうなるか

USB Type-C は Apple の認証なしに他社がアクセサリーを製作・販売することができます。

そうすると、おそらく Dock コネクターの時のように粗悪なケーブルが大量に生産されるでしょう…というか、すでにたくさん生産されています。

参考: PCを破壊する恐るべきType-CのUSBケーブルがちまたにあふれかえる現状にGoogleエンジニアが怒りのAmazonレビューを連載中 - GIGAZINE

世界中の多くの人が、こんな粗悪なケーブルで iPhone を充電したらどうなるでしょうか?おそらく「iPhone がまた爆発」という見出しが世界中の新聞を賑わせることになり、それを見た人は「iPhone って危険なんだ」と思うことでしょう。

私は、「Made for iPhone 認証は単に Apple の利権でなく、ユーザー保護に役立っている」と考えています。

iPhoneは誰のものか

「iPhone 7 からイヤフォンジャックがなくなった」ことに対する怒りをぶちまけている方は結構見ますが、「USB Type-C 端子でない」ことに対して怒っている方は一部のエンジニアの方くらいしかいないように見えます。

仮に iPhone 7 が USB Type-C 端子になっていたら「これまでのアクセサリー(充電台等)が使用できなくなる」ことに怒る方も多くいるだろうと思います。

iPhone が世界中で多くの「一般の方」に利用されることを考えれば、一般人と一部のエンジニアのどちらかを取るべきかは明白です。

iPhone は Apple 信者のための製品ではなく、多くの一般人のための日用品になったのだと私は考えています。