このブログでは MacBook や iPad などの Apple 製品やガジェットなどのレビュー記事を書くことがありますが、記事で使用する写真は机の上に iPad などを置いてコンデジ(コンパクトなデジカメ)や iPhone で適当に撮影していました。
しかし、Apple 製品のレビューなどを書いている Moxbit というブログの記事を見ていたら専用の写真撮影布を使用したり、ライティング(照明)にもこだわっており、「私のブログの写真ももう少しどうにかした方が良いのでは」という気がしてきたので、あまりコストをかけずにブログ用の写真を綺麗に撮影する方法を考えてみました。
ご注意
私はWebデザイナーですが、プロのフォトグラファー(カメラマン)ではありません。
仕事で使用する写真が必要な時は、プロのフォトグラファーの方にお願いしています。
この記事に書いてある方法は、あくまで「個人のブログやSNSに載せる写真を手軽に、コストをかけずになるべく綺麗に撮る方法」という趣旨で掲載しておりますのでご注意ください。
用意するもの
- 四つ切りサイズの画用紙(¥100 程度)
- LEDデスクライト(¥2,000 程度)
- 高さ20~25cm程度の箱(LEDデスクライトの高さ調整用)
- ミニ三脚(¥100-¥2,800 程度)
ミニ三脚はなくても撮影可能ですが、あればより綺麗に撮れます。
撮影ボックスを作る
100円ショップダイソーや文具店などで「四つ切りサイズの画用紙」を買います。
ダイソーのものは100円+税で10枚くらい入っていました。
画用紙を2枚取り出し、2枚とも横向きにして端から9cmの位置で縦に折ります。
それらを2枚組み合わせて「コの字」型にし、セロテープなどで止めます。
もう1枚画用紙を取り出し、「コの字」の内側、上から14cmの位置にセロテープなどで止めます。
画用紙が「コの字」の内側から手前にはみ出した場合、そこを上向きに折り曲げます。
つまり、以下の写真のようになります。
最後に折り曲げた部分は、ライトの光を反射し、上からの光だと届きにくい場所に当てるための「レフ板」の役割をします。
ライトを用意する
まず避けるべきなのは、「窓から入る光」と「蛍光灯などの室内照明」といった、複数の異なる種類の光源がある状態で撮影することです。
理想はカメラ量販店などで販売されている「撮影用LEDライト」や「ライトボックス」を複数用意することだと思いますが、少し高いのと撮影するとき以外使い道のないものを部屋に置きたくなかったため、今回は安価でそこそこ明るいLEDデスクライトを用意することにしました。
私が購入したものは以下のものです。
¥2,000 程度のLEDデスクライトの中では明るく、光の方向を柔軟に変えることができます。
LEDデスクライトがなければ、蛍光灯のデスクライトでも良いと思います。
LEDデスクランプ ODS-LS16-W ODS-LS16-W
余談ですが、普段は室内で育てているバジルに光を当てていますが、バジルはすくすく成長しています。
セットアップ
撮影ボックスの中に撮影したいものを入れ、LEDデスクライトを高さ20~25cmくらいの箱の上に置くなどして撮影ボックスより高い位置から光が当たるようにします。
撮影ボックスの上に新しい画用紙を1枚置きます。
LEDデスクライトの光を拡散させ、撮影したいものに柔らかい光が当たるようにするためです。
正面から見た図はこんな感じです。
オレンジ色の箱は、LEDデスクライトの高さ調整用の箱(高さ20~25cmくらい、今回製作した撮影ボックスとは無関係)です。
撮影する
ミニ三脚について
撮影ボックスの中に撮影したいものを入れ、カメラをミニ三脚に固定します。
手持ちで撮影することも可能ですが、シャッタースピードを長くしたほうがより綺麗に撮れるため、ミニ三脚を使うことをお勧めします。
ミニ三脚はダイソーなどの100円ショップでも売られています。
ダイソーなどのミニ三脚の場合、高さを変えたい時は箱や本などの上にミニ三脚を乗せて高さ調整すると良いでしょう。
カメラについて
撮影は iPhone でも可能ですが、iPhone などのスマートフォンのカメラはかなり広角であるため、撮影したものが歪んで見える場合があります。
私は Canon G7 X というコンデジを使用しています。
Canon G7 X は軽量で安価ですが Tv(シャッタースピード優先)など一眼レフのような細かな設定ができ、レンズが明るいため暗い場所での撮影にも強く、5軸手振れ補正付きでレンサーサイズも大きく綺麗に撮れるため、1台あるといろいろな場面で役立ちます。
照明について
部屋の照明は消す、カーテンを閉めるなどして、LEDデスクライト以外の光が当たらないようにします。
カメラの設定
ズームレンズ搭載のカメラの場合は、ズームを広角と望遠の中間くらいに設定します。
レンズが交換できる一眼レフの場合は、標準レンズを装着します。
カメラの設定で、ISO(感度)をなるべく低い状態で固定します。
カメラの露出補正を +1 など明るめに設定します。
カメラを T、Tv などシャッタースピード優先モードにします。
撮影したいものにピントを合わせ、白飛びしない程度になるべくシャッタースピードを遅く(2秒など)設定します。
必須ではありませんが、セルフタイマー機能を2秒などに設定してからシャッターを切れば、手振れを防ぐのに役立ちます。
撮影します。
撮影した写真の例
画用紙とLEDデスクライトで自作した撮影ボックス + Canon G7 X での撮影例です。
Adobe Photoshop Lightroom CC というアプリケーションで自動補正をかけて書き出しています。
まだまだ綺麗とは言えないかもしれませんが、テーブルの上で適当に撮っていた頃に比べればだいぶ良くなったかなと思います。
あると良いもの
黒や灰色の四つ切り画用紙
例えば白い iPhone を撮影したい時に、白背景だとわかりづらいため、黒や灰色の四つ切り画用紙があると便利です。
ダイソーには売られていなかったので、「世界堂」という画材店で購入しました。
1枚数十円だったと思います。
ミニ三脚
三脚は、ダイソーの小さなミニ三脚を箱や本などを使って高さ調整して使うこともできますが、いろいろなものを撮影しているとだんだん面倒になってきて、自由に高さや傾きを調整できるミニ三脚を買いました。
ヨドバシカメラでベルボンの Ex-Macro というミニ三脚を物撮り用に購入。高さはかなり変えられます。
ついでに、世界堂で大きな白い画用紙も購入。 pic.twitter.com/6tAWlrlbnX— なつき@Webデザインスクール9月から (@Stocker_jp) 2016年8月15日
Amazon では以下のページで売られています。¥2,500くらいです。
Velbon 卓上三脚 レバー式 EX-Macro 3段 小型 3Way雲台付 クイックシュー対応 アルミ製
ちなみに、この三脚を撮影するときは四つ切り画用紙で作った撮影ボックスには入らなかったため、世界堂で購入した大きな画用紙をバックに撮影しています。
大きな撮影ボックスや撮影布は高いため、¥100程度で購入できる画用紙で撮影できると便利ですね。
ブロワー
あとは、撮影ボックスで撮影していると意外とホコリが目立つことに気づきました。
ダイソーなどで柔らかい掃除用ブラシを買ってきてホコリ取りをしても良いのですが、せっかくなのでカメラやPCのキーボード掃除にも使いやすそうなブロワーを買ってみました。
よく見ると、このブロワーにもたくさんホコリが付いてますね…
Amazon では以下のページで売られています。¥700くらいです。
Kenko クリーニング用品 パワーブロワー ブラシ付きタイプ シリコン製 ブラック
この撮影ボックスのメリット
小型の撮影ボックスは Amazon で ¥3,000くらいからありますが、四つ切り画用紙で作る撮影ボックスは以下のメリットがあると感じました。
- 安い
- 完全にたたんで収納できるので収納スペースを取らない
- 使いたい時にすぐ設置できる
- 下に敷く紙が汚れたり破れても、安いのですぐ交換できる
- あまりコストをかけずに、大きなサイズの撮影ボックスを作ることもできる
大きなサイズの撮影ボックスを作りたい時は四つ切り画用紙をつなげるよりも、世界堂などで大きな画用紙を買ってくると綺麗にできます。
大きなサイズの場合、上に画用紙を載せるのは難しいのでLEDデスクライトのLED部分にコピー用紙または画用紙を巻いて、光が拡散するようにしておくと良いです。
謝辞
白い紙で撮影ボックスを作るとよいことやシャッタースピードを長くした方がよいことなどは、Hinemosu の hide10 さんにアドバイスいただきました。ありがとうございます。
シャッタースピードを2秒など長くした場合は、シャッターを切っている間に照明を動かすことで複数の照明で撮影したように綺麗に撮影することもできるのだそうです。