この記事ではスマートスピーカーをはじめとしたスマート家電をどのように使っているか、どのような方におすすめできるかということをお話ししています。
アメリカでは2018年末時点で約50%の家庭に普及していると推測されるスマートスピーカーですが、私がWeb制作者の方を対象に「スマートスピーカーが自宅にありますか?」とアンケートを採ったところ、意外とスマートスピーカーを持っていない方が多いということがわかりました。
Web制作者アンケート: スマートスピーカーが自宅にありますか?
— なつき (@Stocker_jp) 2018年7月29日
なお、電通デジタルの調査によると スマートスピーカーの普及率は6% しかないそうで、所有していない理由は 「利用したことがない」や「どんなことができるのかよく分からない」
という方が多く、所有している方も (音楽、天気など)利用用途が一部の機能に集中している傾向がみられた
そうです。
私の場合、Amazon Echo、Google Homeともに日本での発売直後から使用しています。
主な利用用途は料理中の作業補助や買い物リスト、そしてNature Remoを使用してスマートスピーカーから家電を操作できるようにしたりといった、一部の機能だけでなくいろいろな機能を利用しているため、「スマートスピーカーを検討している方」や「所有しているけどあまり活用されていない方」にとって参考になるのでは、と思い記事を書くことにしました。
スマートスピーカーはスマートフォンの音声アシスタントとどのように違うのか
スマートスピーカーを導入していない方からの質問で、最も多いのがこれだと感じています。
私はAndroidのGoogleアシスタントや、Hey Siriなどの音声アシスタントも使用していますが、それらとスマートスピーカーは「音声認識エンジンは同じであっても用途や目的が違う」と感じています。
スマートスピーカーはどのような方におすすめできるか
私は、スマートスピーカーは両手を使用する家事、たとえば料理をしている方におすすめできると感じています。
たとえば、以下のようなことに使用しています。
- パスタを茹で始めた瞬間に7分30秒のタイマーをセットする
- 冷蔵庫を開けた時に牛乳がなくなっていたらスマートフォンの買い物リストに牛乳を追加する
- 料理中にラジオを再生したりチャンネルを切り替える
それ以外に、室内のどこからでも家電を操作したい方、PCでキーボードで作業しながらでも照明や家電を操作できるためPC作業の多い方にも便利だと感じています。
Nature Remoはどのような方におすすめできるか
Nature Remoは、赤外線リモコンで操作できる家電を、スマートフォンやスマートスピーカーから操作できるようにするためのガジェットです。
Nature Remoはできれば天井に貼り付けることをおすすめします。私の家ではエアコン用のコンセントから給電して天井に設置していますが、障害物で赤外線が邪魔されることがほぼないです。
Nature Remoは、たとえば以下のようなことができます。
- 自宅のエアコンなどの家電をスマート化する
- 特定の時間にエアコンをONにしたり自分が家を出るとオフにする
- 電気の消し忘れを防ぐため、家を出る時にスマートスピーカーに「行ってきます」と言うと家中の家電をまとめてオフにする
PHILIPS hueはどのような方におすすめできるか
PHILIPS hueは、明るさだけでなく色温度を調節したり、好きな色にすることができるLED電球です。
以下のような方には特にメリットが多いと思います。
- 昼間は照明の色を太陽光に合わせた白色、夜間は電球色に変更したいと思っている方
- ワンルームにお住まいの方(夜間のみ電球色にするなど、部屋の雰囲気を変えられる)
- 朝、部屋が暗いと目覚めにくいので、起きる時間に合わせて部屋を明るくしたいと思っている方
- 外出した時に自動的に照明をオフにしたり、家に帰ってきた時に自動的に照明をオンにしたい方
- 防犯のため、自分が家にいない時にランダムに照明をつけたり消したりしたいと思っている方
スマートフォンの音声アシスタントと比較したスマートスピーカーのメリット
スマートフォンの音声アシスタントと比較すると、スマートスピーカーの場合「いつも同じ場所にある」ことがメリットだと感じています。
私の場合料理している時にスマートスピーカーを利用することが多いため、キッチンにAmazon Echoを設置しています。
多くのスマートスピーカーは8方向にマイクがついており、どちらの向きから喋ってもきちんと声を拾うことができます。
そのため、キッチンで料理してる最中、たとえば冷蔵庫の中の牛乳がなくなったことに気づいたら「Alexa, 買い物リストに牛乳を追加」のようにスマートスピーカーに話しかけると、スマートフォンのAlexaアプリの[買い物リスト]に牛乳を追加することができます。
料理してる最中にちょっとラジオをかけたくなったら「Alexa, Radikoで東京FMを再生」のように言えばラジオを再生することができます。
Google HomeとAmazon Echoの比較
Google Homeのメリット
Google Homeのメリットは日本語の認識率が非常に高いことです。
たとえば、ラジオやネット動画、テレビなどを再生している時にGoogle Homeに向かって話をしても、ほぼ9割以上の確率で正常に聞き取ってくれます。
Amazon Echoも簡単な日本語であればほぼ聞き取ってくれるのですが、複雑な言葉になると認識率が落ちてしまいます。
また、Amazon Echoの場合「Alexa, 買い物リストにカレーと玉ねぎを追加して」と言った場合は「カレーと玉ねぎ」という1つのアイテムが追加されますが、Google Homeでは「カレー」と「玉ねぎ」の2つに分かれて追加されます。
Amazon Echoのメリット
Amazon Echoは音楽を再生するときの音質が良いです。
もし音質が気に入らなくても、ステレオミニプラグで外部スピーカーから音を出すことができます。
Google Homeは大きなものとMiniとありますが、音楽を再生するときの音質はどちらもあまり良くないと評価している方が多いです。外部スピーカーも使用できません。
また、Amazon Echoは誤起動が少ないことがメリットです。
スマートスピーカーを起動するためのねえGoogleやAlexaなどのキーワードを「ウェイクワード」と呼びます。
Google Homeの場合ラジオや動画などを再生している時に、ウェイクワードを誤認識して突然起動してしまう場合があります。
ただし数秒間マイクの音が録音されるだけでとくに何もせず、そのままオフになる場合がほとんどです。
Amazon Echoの場合、近くでラジオやテレビ動画などを再生していても誤って起動してしまうことはほぼありません。
どうやらAmazon Echoの場合、ウェイクワードがスマートスピーカーに向かって話しかけられているかそうでないかを認識しているようです。
つまり、Alexaに何か命令したい時は、Amazon Echoの方に向かって「Alexa」と言わなければ反応しないことがあります。
普段どちらを利用しているか
私の場合普段Google Homeを利用することの方が多いです。
理由としては、やはり日本語の認識率が高い方が使いやすいということが挙げられます。
また、IFTTTを利用してさまざまなWebサービスと連携したいときもGoogle Homeの方が便利です。
しかし私の場合、毎朝最低1回はAmazon Echoを起動しています。
Amazon Echoに「Alexa, おはよう」と言うと毎日ひとつ今日の話題を話してくれるのですが、それを毎日のちょっとした楽しみにしているからです。
たとえば「100年前の今日はこんなことがあった」とか、「今日は中秋の名月です」と言ったあと、中秋の名月に関する知識を教えてくれるなどです。
環境音が欲しい時に
たとえば仕事中や寝る前などちょっとした環境音が欲しい時にもスマートスピーカーは役立ちます。
例として以下のような物があります。
- 「雨の音を聞かせて」
- 「川の音を聞かせて」
- 「森の音を聞かせて」
また、動物の鳴き声を聞くこともできるのでお子さんは喜ぶかもしれません。
- 「象の鳴き声を聞かせて」
- 「ライオンの鳴き声を聞かせて」
また、「スキル」という追加のアプリのようなものを使用することで、たとえばピカチュウと話すと言ったことも可能です。
Amazon Alexaアプリで[ピカチュウトーク]を有効にしてから以下のように話します。
「Alexa, ピカチュウを呼んで」
スマートスピーカーは赤外線リモコンを操作できるようになってこそ役に立つ
SNSを見ていると、時折「スマートスピーカーを買ったけれど結局使わなくなった」という方がいます。
そういう方にぜひ試していただきたいのが、スマートスピーカーと連携できる赤外線リモコンです。
私はNature Remoを使用していますが、それ以外にもさまざまなメーカーからスマートスピーカーと連携できる赤外線リモコンが発売されています。
「リモコンの代わりに音声で操作するというのは面倒では?」と感じる方がいらっしゃるかもしれませんが、私は通常のリモコンと比較して一長一短であると考えています。
スマートスピーカーを使用して操作するのに向いているのは、複数の家電をまとめてオンオフしたり、設定を変更したりする場合です。
たとえば「行ってきます」と言った時にすべての家電をオフにすると言った場合です。
逆に向いていないのは、テレビのチャンネルや音量を頻繁に切り替える場合や少しずつ音量を上下したい場合などです。
その場合は普通のリモコンの方が楽に感じられると思います。
Nature Remoの特徴として、室温(上位モデルは湿度、照度、人感センサー)などの情報を元に赤外線操作ができるということが挙げられます。
たとえば、「冬場に節電のため出かけるときはエアコンをオフにしたいが、あまりにも室温が下がりすぎた場合は部屋で留守番しているペットがかわいそうだ」という場合、たとえば「室温13度以下になったらエアコンを20度設定でオンにする」ということができます。
スマートスピーカーは何を変えるか
SNSを見ていると、小さなお子さんがスマートスピーカーを使って調べ物をしていたりとこれまでPCやスマートフォンを活用できなかった方にも使われていることが分かります。
私はインターネットやコンピュータを多くの方に活用して欲しいと思っていますが、スマートスピーカーはもっと多くの受け答えができるようになれば、小さなお子さんや高齢者の方でもインターネットを活用しやすくなるのではと期待しています。