auのiPhoneからSIMフリーのiPhoneにMNPで乗り換え、月々の通信料を1728円にした方法

私は2012年9月から2014年9月まで au の iPhone 5 を使用し、月々8800円くらい(端末代金を含む。端末代金を除くと月々5000円くらい)支払っていましたが、2014年10月に、SIMフリーの iPhone 5s を購入し、ビックカメラの BIC SIM(ドコモの MVNO)に MNP し、通信料を月々1728円(端末は事前に一括払いで購入したため、端末代金を含まない。端末代金を仮に24分割した場合、通信料金と端末代金をあわせると月4554円)に抑えることができました。

2年間トータルで考えると、au の場合は 21万1200円 程度、SIMフリー iPhone 本体 + BIC SIM の場合は 10万9296円 程度となり、約10万円の節約 となります。

その方法と、au や SoftBank、ドコモなどと直接契約した場合と MVNO 事業者を利用した場合のメリットとデメリット、向いているケースと向いていないケースについて簡単にまとめたいと思います。

IIJmioとSIMフリーのiPhone 5s

※この記事の情報は、2014年10月3日時点の料金プランをもとに書いています。料金プランは今後変更される可能性がありますので、契約の際はご自分でよく調べてから契約してください。
※SIMフリー iPhone や MVNO 事業者に関するお問い合わせには一切お答えしておりません
※この記事を参考に契約した結果、損害等が発生しても一切の賠償はできません。

SIMフリーのiPhoneとは

iPhone は、一般的にドコモや au などの販売店で販売されている「SIMロック」のものと、Apple Store などで販売されている「SIMフリー」のものがあります。

「SIMロック」された iPhone は、特定の通信キャリアでしか使えず、「SIMフリー」の iPhone は自由にキャリアを選んで使用できます。

MVNO事業者とは

ドコモ、au、SoftBank などは自前の回線を持ち、通信サービスを行っています。

それに対してMVNO事業者(仮想移動体通信事業者)は、自前の回線を持たず、ドコモなどから回線を借りて、自社ブランドで通信サービスを行っています。

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auからMVNO事業者に乗り換えようと思った理由

料金の安さ

私の場合、自宅と、職場(Stocker.jp / Space)の両方に Wi-Fi があり、通勤時間が短いため、モバイルデータ通信(3G/LTE)の通信量は非常に少ないです。

しかし、au の場合、データ通信量が少ないからといってそんなに安いプランが見当たらず、高い料金を毎月払い続けていました。

MVNO事業者の場合、たとえば IIJmio であれば、月2GBのデータ通信(速度制限なし)で税別900円のプランがあります。

SIMフリーのiPhoneが安くなった

「SIMロック」された iPhone は、特定の通信キャリアでしか使えない代わりに、一般的に「SIMフリー」iPhone よりも安く購入することができました。

たとえば、2013年は「SIMフリー」iPhone 5s は Apple Store で 32GB モデルは81,800円、64GB モデルは91,800円で販売されており、「SIMロック」された iPhone 5s よりやや高価でした。

しかし、2014年には「SIMフリー」iPhone 5s は Apple Store で 32GB モデルが62,800円(64GBモデルは販売終了)、「SIMフリー」iPhone 6 64GB モデルは79,800円と、だいぶ安くなりました。

番号そのままでMNPできる

これは意外と知られていないようですが、番号そのままで MNP(ナンバーポータビリティー)できるのはドコモ、au、SoftBank だけではなく、PHS やMVNO事業者も含まれます。

私の場合、au で使用していた番号をそのまま利用したかったので、MNP で au からMVNO事業者に乗り換えることにしました。

料金の計算がしやすい

ドコモ・au・SoftBank などは料金プランが複雑すぎて、事前にいくらかかるのか計算するのは難しいですが、MVNO の場合は料金プランが非常にシンプルで、いくらかかるのか事前に計算しやすいです。

3大キャリアへの不満

3大キャリア(ドコモ、au、SoftBank)にはこれまで多額のお金を払い続けてきましたが、それに見合うサービスを受けたと感じたことはほとんどありませんでした。

3大キャリアは、これまでも高い利益率を保っていましたが、さらなる利益率アップのため3キャリアとも値上げしました。
これは到底納得できるものではないので、これまで迷っていたMVNO事業者への乗り換えを決意しました。

料金だけではなく、販売店が勝手に iPhone にdアプリをインストールしたり、利用者に何も告げずに有料サービスに加入させたり、また私自身 au に2年縛りの自動更新停止を依頼した時や MNP 転出時の au の方とのやりとりでかなりストレスが貯まり、「なぜわざわざ高い料金を払ってこんなにストレスを感じなければいけないのか」と感じることが多かったです。

「解約したいんですけど」……そのとき店員は? ソフトバンクの「接客No.1グランプリ2014」 – ITmedia Mobile

2014年は「クレーム処理」をテーマとし、訪れる客が「解約したいんですけど」と言い出す厳しい場面から接客がスタートする。

利用者が「解約したい」と言うのをクレーム扱い、しかもそれを阻止するコンテストを一般公開というのは、SoftBank の利用者に対する姿勢がよく現れていますね。

MVNOに向いているケース

  • データ通信量が少ない(目安として月4GB以下)
  • 音声通話の量が少ない、または 080・090 番号による音声通話でなくても Skype out や 050 アプリなど、データ通信を利用して通話できるアプリでもよい
  • キャリアメールのアドレス(@docomo.ne.jp、@ezweb.ne.jp など)は不要
  • 留守番電話サービスは不要

MVNOに向いていないケース

  • ↑の条件を満たさない
  • ドコモが繋がりにくい地域に住んでいる
  • ガラケー(従来型携帯電話)でiモード、EZwebなどのサービスを利用したい

乗り換えるまでの手順

MVNO事業者と料金プランを選ぶ

まず、キャリアから送られてくる請求書等を見て、毎月の平均的なデータ使用量と通話量を調べます。
私の場合は、月1.5GBで、音声通話はほとんどありませんでした。

ということは、月2GBくらいで速度制限なし、音声通話可能なプランであれば、iPhone の使い心地を悪くすることなく料金を抑えられるということになります。

いくつかのMVNO事業者のプランを比較した結果、IIJ という事業者が提供する「IIJmio」というMVNOサービスが月2GBで900円(税別)のデータ通信専用プランを提供しており、それに音声通話を付けたプランの「みおふぉん」が1600円(月額料金:900円+
音声通話機能付帯料:700円・いずれも税別)で提供されており、こちらを利用することにしました。

早速Webサイトから申し込もうと思ったのですが、さらに調べているとビックカメラの「BIC SIM」とよばれるMVNOサービスが実は「IIJmio」、「みおふぉん」と同じ料金で、さらに

  • ビックカメラ店頭の「BIC SIM カウンター」で MNP 契約できる
  • Wi2 という公衆Wi-Fiサービスも付いている

ことがわかり、こちらの方が契約がスムーズで、カフェで MacBook で作業するときなどに Wi-Fi が使えて便利なので良いのではと思い、BIC SIM を契約することにしました。

なお、BIC SIM(IIJmio)の料金プランについて、詳しくは下記ページなどに掲載されています。

参考: サービス概要 – プラン・料金 | IIJmio

その他のBIC SIM(IIJmio)のメリット

BIC SIMのメリットとしては、他に以下のようなものがあります。

  • 月々の通信量が料金の割に多い
  • 使い切れなかった通信量は翌月に繰越可能
  • テザリングも可能(iPhone 5s の場合、iOS 8 にする必要あり)
  • 「1日◯MBまで」のような制限がない(チケット利用中の場合)
  • チケット利用中は速度制限がない
  • チケットを使いきって速度制限された際も、各データの最初の 75KB までは素早く読み込まれるため、Twitter や軽量なWebページの閲覧ならなんとかなりそう

Apple Storeで「SIMフリー」のiPhoneを購入する

私の場合、Apple Store 渋谷に行って、店員の方に「SIMフリーの iPhone 5s 32GB シルバーをください」と言って、クレジットカードで決済して購入しました。
Apple Store に入ってから購入完了まで、わずか1分ほどでした。

※お近くにApple Store がない場合、Apple Store online でも購入が可能です。iPhone 5s / iPhone 6, 6 Plus

ちなみに、すでに発売されていた iPhone 6、6 Plus も触ってみたのですが、違和感しかなかったため iPhone 5s を購入することにしました。

ビックカメラの「BIC SIMカウンター」に行く

iPhone を手に入れても、回線を別途契約しなければいけません。
私は新宿西口のビックカメラの「BIC SIMカウンター」で BIC SIM の契約をすることにしました。

BIC SIMカウンター

カウンターに行き、10分ほど待って自分の順番が来ると、担当者の方から説明を受けたり、気になった点について質問したりしました。

質問: MVNOだと、通常のキャリアの回線に比べて速度が遅かったり、エリアが狭かったりといったことはあるのか?回線が混雑した時に、MVNOユーザーから先に繋がらなくなったりすることはあるのか?

回答: そのようなことはない。

…との回答でしたが、ネットの記事を見ていると、IIJmio が最近混んでいるような記事が上がってるのが気になりますね。

参考: ASCII.jp:最近速度低下ぎみ!? mineoとIIJmioで速度を比較 (1/2)|格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す!

質問: 「1日◯MBまで」のような制限はあるのか?

回答: そのような制限はない。

MVNOの落とし穴(?)

落とし穴というより私の見落としですが、1年以内に音声通話付きのプラン(みおふぉん)を解約した場合、「音声通話機能解除調定金」という違約金のようなものがかかります。
「音声通話機能解除調定金」は、

(12ヵ月-利用開始月を0ヵ月とした利用月数)×1,000円(税別)

なので、1ヶ月で解約した場合は 11,000円(税抜)となり、ドコモや au などの違約金よりも高くなってしまいます(端末の残債などは関係ありませんが)。

私はてっきり、MVNO はいつ解約しても違約金のようなものはほとんどかからないと考えていたのですが、違約金がかからないのはデータプランのみで、音声通話付きのプランは「音声通話機能解除調定金」がかかってしまうということに BIC SIM カウンターまで行って契約書のようなものを読んでいる時にはじめて気づきました。

iPadで契約

契約書のようなものを読んだ後、BIC SIM カウンターに置かれている iPad でフォームに氏名住所などの個人情報を自分で入力し、契約します。
iPhone や iPad での文字入力をしたことのない方には、少々しんどいかもしれません。

すべての情報を入力した後、個人情報の漏洩防止のため、iPad の学習辞書やWebブラウザーの設定のリセットを行いました。

私の場合は、質問・契約書のようなものを読む・情報を入力などで約20分かかりました。

MNPの場合、切替に約30分

手続き終了後、MNP 切替のため30分くらい待ちます。
私の場合、待っている間は店内で買い物していました。

30分後、BIC SIMカウンターに戻れば完了です。

約1ヶ月使ってみて

au から BIC SIM(IIJmio・みおふぉん)に MNP で乗り換え、約1ヶ月が経過しましたが今のところ特に問題は起きていません。

むしろ、

  • au や SoftBank では圏外〜アンテナ1本だった自宅がアンテナ5本に
  • 渋谷駅や新宿駅のホームなど、au ではまともに通信できなかった場所で通信できるように

なるなど、良いことのほうが多いです。

音声通話付きプランは SMS も利用できるので Google の2段階認証などで困ることもありませんし、キャリアメールがないおかげで(主に au などキャリアからの)迷惑メールに苛立つこともなく、平穏に暮らしています。

少々心配していた通信量も、約1ヶ月使用してまだ 1300MB も残っており、その分翌月に持ち越しができそうです。

通信量は、私の場合ほとんど外出しない日で 1〜5MB、仕事で通勤中に Twitter や Facebook を見た日で 20〜40MB、ちょっと遠くに遊びに行ってたくさん通信した日で 90MB ほどでした。

みおぽんアプリのスクリーンショット

※1日にどれくらい通信しているかや残り通信量の確認、クーポンのオンオフ(オフにすると低速になる代わりに残りの通信量が減らなくなる)は、みおぽん(IIJmioクーポンスイッチ)というアプリを iPhone の App Store でインストールすると可能になります。

節約したお金の使い道

さて、このままうまく行けば au を使用していた頃とくらべて2年間で約10万円節約できそうですが、節約したお金で何買おうかなーと(BIC SIMカウンターに行った10月3日に)ビックカメラ店内を散策していたら、そこには10月3日発売の Canon PowerShot G7 X(コンパクトデジカメ)が!

ダメ元で店員の方に交渉してみたところ、Amazon よりちょっぴり安くして頂けたのでその場で購入してしまいました。

BIC SIMカウンターってその場で契約できるのはいいですが、物欲があるときに行くのは怖いですね。

まあ、Canon PowerShot G7 X を買ってもなお、まだ4万円くらいは節約できる計算なので今回はよしとします。

追記: SIMフリーのiPhoneのメリット

「SIMロック」の iPhone ではなく「SIMフリー」の iPhone を買うメリットとしては、

  • 海外旅行の時も、現地のSIMを挿せばいつもの iPhone をそのまま使えるし料金も安い
  • 「SIMフリー」の iPhone は「SIMロック」の iPhone よりも高く売れる

などがあります。

「安くしたければSIMフリーのAndroidの方が」ってコメントつけてる方がいて、買う時のことだけを考えれば確かにそうなのですが、売るときのことも考えればどっちもどっちな気がします。

追記: au最終月の「LTEフラット利用料」が日割りにならなかった方へ

追記: iPhoneでIIJmioを利用するための本が出たようです

IIJmio(BIC SIM)を iPhone で利用するための公式の解説書が発売されたようです。
紙の書籍と、Kindle版があります。

みおふぉん公式ガイド iPhone編

追記: Webから申し込みたい方へ

ただいま IIJmio の紹介キャンペーン中のため、以下のページから申し込むと、お申込者の方はデータ通信量が 300MB(600円分)増えるそうです。

お友達紹介キャンペーン | IIJmio

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